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がん治療医がたどり着いた「病気の真実」 ~遺伝子検査~ その1
ヒトゲノム・プロジェクトは2003年に解読を完了、遺伝子の意味の判読へと移った。
「遺伝子」は、体の働きを分子的に遠隔操作し、瞳の色や、肥満やアルツハイマー病になる可能性など、多くの側面を決めている。
「ゲノム」とは、ある生物を作り、活動させ、維持するための、ひとまとまりの遺伝性の指示であり、生物を次の世代へとつなげるものだ。
【注】 遺伝子:遺伝情報の最小単位 ゲノム:特定の生物が持つ、すべての遺伝情報

地球上のあらゆる種は、独自のゲノムを持つ。
全人類のDNA配列は、99.9パーセントまで同じであることがわかった。
SNPs(スニップス)は、DNA配列が変異したもので、人間の場合、およそ約30億個の塩基対のうち、数百万個くらい発生する。
SNPsは、遺伝の指示の変更であり、変更された場所によっては、病気、環境因子、薬品に対する反応が変わってくる。

セリアック病、嚢胞性線維症、ぜんそくなどのマーカー(遺伝的性質の目印)になるSNPsもある。
SNPsは、それらの病気を引き起こすわけではないが、発症するリスクが高いことを示している。
唾液から抽出したDNAで個人の遺伝子マップを調べられるようになり、パーソナル・ゲノム産業の扉が開かれた。

遺伝子検査では、疾病のリスクを示すSNPsを探す。
検査によってわかるのは、その人の「構成要素」のおおまかなリストだけで、それらが体の中でどんな作用をしているのかはわからないが、それでも重要な基本情報を得ることができる。
自分を構成する要素について知れば知るほど、人々は健康に関して、より適切な判断を下せるようになるだろう。
『ジエンド・オブ・イルネス 病気にならない生き方』 デイビッド・B・エイガス著より(抜粋)


≪トピック アンジェリーナ・ジョリーの選択≫  放射線腫瘍医の解説
『BRCA1と呼ばれる遺伝子に変異があり、乳癌または卵巣癌の発症リスクが高い、発症率は9割近く』という主治医の話。
2013年5月14日付のニューヨークタイムズ紙にアンジェリーナが寄稿

BRCA1は、Breast Cancer感受性遺伝子1の頭文字を取ったもので、癌に「させない」情報を持つ遺伝子ですが、ここに変異があると抑制機構が働かず、癌になりやすくなります。
BRCA1およびそれに類似したBRCA2の遺伝子変異は、乳癌や卵巣癌の発症に寄与することが分かっています。

癌の発症は遺伝子だけで左右されるわけではありません。
喫煙や飲酒などの生活習慣もですが、何より大きな要因は加齢です。
逆に、老齢になる以前の若い段階で癌を発症するということは、発癌に関して遺伝子の影響が反映されているということでもあります。

アンジェリーナが両側乳房切除を選択したことで、彼女の将来の乳癌発症率は5%前後に低下しました。(肉眼で見えない腫瘍細胞のごく微小な残存の可能性は排除できないため、発症率ゼロにはできません)

日本では現在、日本人におけるBRCA遺伝子変異陽性について、日本乳癌学会、日本人類遺伝学会、日本婦人科腫瘍学会の3学会が患者データベースの運用を共同管理する方針で研究が進められています。
積極的な検査と予防治療に対しても、いずれは保険適用が検討されることでしょう。

日本運動器疼痛学会、NGUリハビリテーション研究会 会員 土田晶子


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