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高度先進医療 その3

            がん保険 日本経済新聞

先進医療というのは「夢の治療法」ではなく、保険診療の対象にするかどうかを評価する実験段階の医療です。

先進医療は「評価療養」です。「評価療養」の中身は常に動いていて、評価が確立したものから保険診療に移行します。一方、効果が見込めないものは「評価療養」から外されることもあります。

「重粒子線治療」「陽子線治療」「腫瘍脊椎(せきつい)全摘術」が250万円~300万円程度なので、「先進医療」とは数百万円もする高価なものだと思っている方も多いのですが、100万円以上の治療はこの三種類のみで、ほとんどが50万円以下です。しかも先進医療のうち約7割ががん治療で、がん以外の先進医療のうち7割が10万円未満、99%が50万円未満です。
 



            金沢大学付属病院 整形外科

腫瘍脊椎(せきつい)全摘術とは
背骨(脊椎)にできる腫瘍は、そのほとんどが他の場所にできた癌の脊椎への転移です。なかでも乳癌、前立腺癌、肺癌、腎癌は高い頻度で脊椎に転移します。

背骨のがんを丸ごと取り除く腫瘍脊椎骨全摘術は平成15年に厚生労働省から先進医療に認定され、金沢大学附属病院は脊椎の悪性腫瘍に対する腫瘍脊椎骨全摘術をおこなうことができる病院です。

この手術は脊椎悪性腫瘍のその場所だけの完治を目指したものです。がん患者さんの体には目に見えない大きさのがん細胞が体中をたくさん泳いでいます。たとえ背骨が完治しても、目に見えないがん細胞が肺や肝臓にくっついて大きくなってきます。それが肺転移や肝臓転移であり命を落とす原因です。

新しい腫瘍脊椎骨全摘術(『次世代腫瘍脊椎骨全摘術』)は腫瘍脊椎骨全摘術に腫瘍凍結免疫を応用し、脊椎のがんの完治だけでなく、同時に全身の免疫療法をも可能としました。実際に2010年5月より臨床応用を開始。(「世界一受けたい授業」で紹介)

丸ごと切除したがんを含む脊椎をマイナス200℃の液体窒素で凍結し、その骨を砕いて、自分の骨盤の骨の代わりにチタン製ケージ内に詰め込み、脊椎にはめ込みます。

この液体窒素による凍結処理でがん細胞は完全に死滅しますが、がんの抗原(体の免疫細胞ががんを攻撃するための目印)は壊されずに保たれますので、そのがんを攻撃しようと体の免疫細胞が活発に活動し始めるわけです。がんの死骸を体に戻すことによって体のがん免疫系が活性化されるのです。BCGの予防接種は結核菌の死骸を注射しています。それと同じ原理です。そしてこの活性化された細胞が血液の流れに乗って、体の中に残っているがん細胞を攻撃してくれます。

免疫細胞は、すでに肺や肝臓に転移のある患者さんには転移巣を攻撃してくれますし、まだ目に見える転移がない患者さんにも血液中を泳いでいるがん細胞を根こそぎやっつけてくれます。このように『次世代腫瘍脊椎骨全摘術』は全身的な免疫療法としての効果も期待できるようになりました。

この手術は平成24年4月より保険適応。


日本運動器疼痛学会、NGUリハビリテーション研究会 会員 土田晶子



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