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自分の心と向き合う 〜KYのどこが悪い!〜
千葉県こども病院チャイルド・ライフ・スペシャリスト 藤井あけみ
中日新聞 朝刊 「幸福のレシピ〜チャイルド・ライフの世界より〜」より


昨年に比べて勢いは減速傾向ですが、「KY」(空気が読めない)という言葉は、今年になっても相変わらず、子どもたちの間では頻繁に使われています。

そして、誰もがそう呼ばれることを心底恐れています。

このレッテルをはられたら最後、そこからの脱出は不可能に近く、いじめられることも覚悟しなければならないからです。


よって、子どもたちはKYと言われないように必死です。

いつも友だちの顔色を盗み見して、友だち(特にボス的存在の子ども)の意に沿った意見を言うように心掛けています。

自分の言いたいことなんて、言うわけがありません。


携帯メールへの返信も、3分ルール(3分以内に返信を書くこと)を破らないように緊張しています。

今を生きる子どもたちは、大人の想像をはるかに超えて、しんどい毎日を送っています。


果たしてこれは子どもの責任でしょうか。

私たち大人が、意識的に、また無意識のうちにつくり上げた社会の仕組みが、しわ寄せとなって子どもたちの上に重くのしかかっているのではないでしょうか。


KYを嫌い、出るくいを片っ端から打とうとしているのは、まぎれもなく大人です。

そして、そうしてつくり上げた社会の中で、大人は自らの首を絞めて苦しんでいます。


昨年度の自殺者は33,093人。

ひきこもりの人々は160万人以上。

今こそ、この社会を大きく方向転換して、不幸の連鎖を食い止めなければなりません。


その1番の方法は、KYこそ素晴らしいという常識をつくることです。

空気なんか読んでいる暇があったら自分の心に聞くことです。

他人の顔色をうかがって物事の判断をするのではなく、自分の中に在る真実と向き合うことです。

この「自律的な生き方」こそ、幸福へのパスポートです。


そして、この自律性―自ら考え、判断し、行動すること―を身に付けるために不可欠な要素は、独りの時間を持つことです。

しばし心を静め、自分がこの世に存在している奇跡に感謝することです。

このような時間がなければ、物事を正しく判断することはできません。

私たち大人がまず、変わるべきなのではないでしょうか。

(原文のまま)


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